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ドローンの映画

「アイ・イン・ザ・スカイ」というイギリス映画が面白かった、という話です。サブタイトルは、「世界一安全な戦場」。一昔前の映画では、「事件は現場で起こってるんだ!」でしたが、今の映画では「戦争は会議室で起こってるんだ!」です。舞台はケニア・ナイロビ、自爆テロの準備を行なうテロリストを、ドローンが映し出す映像で判断し攻撃する人々の葛藤を描く。攻撃決定の討議や指示はロンドンから、ドローン操縦はアメリカの米軍基地から。

メインのドローン型攻撃機以外にも、最新鋭?の鳥型や虫型ロボットが登場し、今の兵器って本当にこんな感じなのか?と、何ともうすら寒い感じになります。途中、シンガポールの武器・兵器の展示会に外務大臣が出席するシーンや、北京に国務大臣が親善に行ってるシーンなどが挟み込まれ、世界のどこにいてもリアルタイム・コミュニケーションが可能な時代を、緊迫した時間の中で畳み込むように見せます。本当にせわしない時代です。

この映画では、以前マイケル・サンデル教授が、「白熱教室」で考えていたようなテーマを、きちんと描きます。つまり「まだ実行していない潜在的なテロリストの排除」と、「その攻撃によって今起こる市民(特定の少女)のリアルな犠牲」に、どう決着をつけるかという問題です。ロンドンの会議室での議論、各立場からそれぞれ「正しい」意見が出ます。その間にもテロリストは着々と準備を整えます。待機か攻撃か。その判断基準は。責任は。。

この映画では、その「判断」を行なうための「議論」が執拗に描かれます。これは「たらいまわし」議論の不毛さを、描いているようにも見えるのですが、私にはむしろこんなギリギリの状況でも議論を重ねて、全体の合意を取り付けるのだという、「最後まで議論にこだわる凄さ」や「各専門家の論理の鋭さと責任の重さ」の方が心に残りました。「正義」も「悪」も、生身の人間の「存在」の大きさには叶わない。そう感じるのが人間であってほしい。

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