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地中海の見方が変わる時

いよいよ明日は、社内の「2019年度方針説明会」。お恥ずかしいことに3月期末にシステムトラブルがあったり、取引先の会合出張や、想定外の緊急対応にものすごく手を取られたりと、いつもの期初とは全く違う波乱のスタートとなりました。社長になって11年目に入り、いろんなことがあるなあと痛感してます。そんな中今年初めから、塩野七生氏の長編「十字軍物語 全4巻」(新潮文庫)を読み始めていたのですが、これが本当に面白い。

宗派と宗教、権威と武力、建前と本音、外敵と内敵、信仰と利益。1096年に始まった十字軍200年の歴史は、後世に一体何を残したのか。サラディンと獅子心王リチャードの一進一退の闘いをメインイベントに、様々な実在した登場人物が、それぞれの思惑で地中海を暴れまわる。歴史をよく見ると現在の世界の見方が変わる、というのは昨年京大ELPで学んだことですが、今回も全くその通り、ユーラシア大陸の見方が大きく変わりました。

あまりにも面白いので、引続き十字軍物語に先立つ時代の塩野氏の著書、「ローマ亡き後の地中海世界 全4巻」(新潮文庫)を読了。その間にキリスト教側ではなく、イスラム教側からの歴史も読みたいと思い、小笠原弘幸氏の「オスマン帝国」(中公新書)を読了。その後、今度は第4次十字軍で登場するヴェネツィア商人にフォーカスした、塩野氏の「海の都の物語 全6巻」(新潮文庫)に着手。現在その第6巻目を、夜な夜な読んでいます。

特に「海の都の物語」は、拝金主義とも捉えられがちなヴェネツィア1000年の歴史を、なぜそれほどの長きに亘り「都市国家」として自立し繁栄できたのかと問い、それを膨大な資料の読み込みによってあらゆる面から検証し、氏一流の解釈で綿々と物語っています。神聖ローマ帝国、スペイン、フランス、トルコ、元などの大国。ジェノヴァ、ピサ、アマルフィなどライバルの海洋都市。群雄割拠を生きる術は、身につまされるからこそ痛快です。

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