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ゴリラとサルの組織論

先日京大山極総長の講義を聴き、ゴリラとサルとヒトの違いについて考えさせられました。もちろんいろんな違いはあるんですが、決定的な違いの2つを紹介します。一つは食事。ゴリラは「向かい合って」一緒に食べることができる。ねだられると分け与えたりもします。サルは個食。群れにはなりますが、それは個にとって有利だから。食事は取り合うことはあっても、分け合いません。木の実等は、なければ移動して自分で取ればいいから。

ゴリラは「家族」を作り、群れを作らない。サルは「群れ」を作り、家族を作らない。家族の論理は、見返りを求めない奉仕なので、共感を育てないといけない。それがアインコンタクトです。多くの動物は目を覗き込むことは、威嚇の意味となります。群れの論理は、お返しを期待できる助け合いなので、階層を作り皆ルールにのっとって行動します。しかも「オス」社会。ヒトがすごいのは、この「両方」を組み合わせ並存させ、生きていることです。

もう一つの違いは、子育てです。ゴリラは家族で子育てをする。そこには「お父さん」の存在があります。サルはシングルマザーじゃないですが、母親だけで子育てします。オスザルは育児をしません。ゴリラは子育てを母ザルに託される時期がある。オスはメスからと、子供から認知されて初めて「お父さん」になる。お父さんとは「文化装置」なのです。更にヒトは、共同保育をします。父と母だけでなく、祖父母や親戚、近所の人、友達等々。

理由は、脳の成長と関係があります。ヒトは離乳時期が比較的早いのに、体の成長が遅い。生後3年くらいで脳が数倍に大きくなり、しかもそれが20歳くらいまで続く。その間たくさんの人に関わりながら、じっくり育つようにできている。まとめると、共感性を家族から育て、他者の気持ちの理解にまで育て(だからルールを守り社会生活が可能)、じっくり時間をかけてたくさんの人の手で次世代を育てる。これって、いい組織みたいだなあと。

2 Responses to “ゴリラとサルの組織論”

  • 中嶋祐子 より:

    山極寿一さんの「ゴリラからの警告、人間社会ここがおかしい」を読みました。
    ゴリラの子育ての話、素敵ですよね。
    人間らしく生きるとはどういうことなのか。他の動物と人間の行動の違いには理由があり、今、人類が抱えているさまざまな問題を解決するには、その理由を理解し、「人間らしく生きる」いう一番シンプルなことがすべての問題の解決への糸口になるのだと思いました。
    私も、本能に従い人間らしく生きたいなぁ。

  • 石川 武 より:

    中嶋さん、コメントありがとうございます!実際に子育てをしてると、仕事で必要なこと、社会人として必要なことの前に、人間として必要なことを、直接子供から教わるような気がしますよね。忙しさにかまけて、大事なことを見失わないように、時にはゴリラやAIから見える「ヒト」についても、目を向けていきたいと思います。

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