社員ブログ

トップページ > 社員ブログ > 日々の感慨 > 紅葉よりも人を狩ってきたような。

紅葉よりも人を狩ってきたような。

先週末あたりに紅葉が見頃だろうと思って、近くの梅小路公園にある庭園、「朱雀の庭」を訪れてみた。中にはなだらかな丘で囲まれた池と、それらを取り囲む木々があり、それらの葉っぱが赤く色づいたらきっと綺麗だろうな、と期待してその庭に足を運んだ。

入場料は200円。紅葉祭りと掲げられたのぼりも見える。これは期待できる。

入ってみらば、あらまびっくり。芝の丘と池があって、木々はあるにはあるが、葉っぱが何一つない。
はて、紅葉も過ぎて冬になってしまわれたのかと思い、驚いた。
寂しい木々の隙間から、池にそそぐ小さな滝の水を眺めていると、夕日が差し込んで水に照り返す光がきらめき、芝の丘は朱に染まった。
それはそれで綺麗だった。

…しかし、紅葉祭りののぼりは外してくれよと、思わずにはいられなかった。

 紅葉リベンジで前週末、円山公園まで行くことにした。
バスに乗って、公園を散策し、ベンチで本でも読んだら最高の休日になるだろうと期待して京都駅のバス乗り場まで移動する。
するとそこには、人の群れで溢れかえっていた。
祇園行きのバスに乗る必要があったが、どう見ても同じ行き先のバスを2、3本見送らないと乗れそうにないくらい人がいた。
人混みは嫌いなので、地下鉄で四条まで行ってそこから公園まで歩こうと思ったが、同じことを考えている人がたくさんいたのだろう。地下鉄ホームも人で溢れていた。

どうやら、京都にも人の往来が以前のように戻って来たらしい。
よく見たら外国人旅行客もちらほら見かける。活気が戻りつつあるのは良いことだが、個人的には閑散としていてほしい。

結局のところ、駅から公園まで歩くことにした。良いウォーキングだ。そう自分に言い聞かせた。

人気が少ない道を歩くと、今まで見落としてきたような町の風景が目に映る。小さな川、それを覆う木々と紅葉、道の両脇に佇む洒落たお店にはアクセサリーショップやご飯屋さんなどバリエーション豊かである。
宝探しをしている気分になり、こちらを歩くのも悪くない。

 道中での紅葉を堪能しつつ公園にたどり着くと、やはり人だかり。
目当て通り、きれいな紅葉を拝むことができるが、先ほどの小道の紅葉の方が楽しかった気がする。なんと天邪鬼なことだろう。

家族連れやカップル、旅行客でにぎわう公園の中、立派な衣装を身に纏ってカメラマンに写真撮影してもらっているその一行は、おそらく結婚記念のための写真を撮っているのだろうか。
腰を落ち着ける場所も見当たらず、上を眺めて朱を楽しむには足が疲れていた。
紅葉を見に来たのではなくて、人を見に来たようなものじゃないかと思った。
静かに紅葉を味わえたのは、道中の名前も知らないあの小道だけだったのだ。

来年も紅葉を見るならば、あの小道を歩こう。
人を見たければ公園に行けばよいのだ。

2 Responses to “紅葉よりも人を狩ってきたような。”

  • 松本美咲 says:

    梅小路公園もう終わってるんですねぇ

    個人的に山科疎水からの毘沙門は人もそこまで多くなくおススメです!疎水沿いに紅葉がずーっと続きます。
    比較的見ごろが他より遅めなので、まだ見れるかも・・・?

  • 西山 友貴 says:

    (これは…とても良い情報を得られました。ありがとうございます!!!)

ログイン

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*