床下の小人たち
先日ポケモン映画の話を書いて、またかと思う方もいるかもしれませんが、観て来ました「借りぐらしのアリエッティ」。子供がどうしても行きたいと言うのです。いやほんとです。お盆休み、大阪の実家に戻った帰り、夜の部に強行軍で行きました。結論から言うと家族4人全員が、それぞれの年齢でしっかり楽しめ、いい作品だと思いました。ジブリ次世代の旗手です。
原作は、メアリー・ノートン作「床下の小人たち」。いわゆる同氏の、「小人シリーズ」と呼ばれる連作小説の第1巻を映画化したものです。舞台がイギリスから日本になっていたり、時代もやや現代に近い少し前の日本(例えば、電話が黒電話だし携帯もない、けど宅配便はある)の設定だから、多少アレンジはありますが、許容範囲内。豪華な声優陣には驚きます。
原作も読みました。小人の話はスウィフトの「ガリバー旅行記」などでも出てきますが、日本だと佐藤さとる作「だれも知らない小さな国」が有名です。ジブリがこの原作を、ポニョの後の作品に選んでいる辺りに、私はジブリなりの挑戦と想いの更なる純化を感じます。というのは、ジブリ作品にはこれまで何らかの「魔法」や「もののけ」が登場してた。問題も解決する。
けれど今回の「小人」は、「小さい」人だというだけで、能力が人間と何ら変わらないのです。飛べないし、化けないし、魔法も使えない。要するに「無力」なのです。無力なものと共に生きられる世界と、無力は無用で不要だと考える世界。小人がいる世界は豊かです。隠れられる葉や通過できる破れ目。無意識に共存できる「環境」こそ、小人のメッセージなのかもです。
