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摘み草料理

以前から一度行って見たかった摘み草料理を食べさせてくれる美山荘は、深い山の中に
あった。墓参のついでなので大原経由の道をとった。狭くて急勾配の山を越える行程には
正直参った。やっと鞍馬街道に出たが、そこから花背峠を越え、里を抜け、川沿いの道を
走りようやく大悲山の麓にたどり着いた。
そこには、峰定寺の参道沿いに 古いけれども落ち着いた上品なたたずまいがあった。
直ぐに女将が出迎えに出てこられ、温かいもてなしを受けた。
通されたのは清らかな渓流を見通せる落ち着いた部屋であった。料理はその名の通り
付近で採れた山菜や京野菜、天然の鮎などであった。それも上品に手を加えた品々であり、本当に美味しかった。それに加えて女将をはじめ従業員のよく行届いた心配りが
素晴らしいものであった。はるばるここまで来た甲斐があった。
遠く関東からの来客やリピーターが多い理由が理解できた。これはお勧めの店である。
食後、峰定寺に参った。平安時代に鳥羽法皇の勅願で建立された建物が今も残り、
多くの重要文化財に指定されている。受付で入山料を払うとずた袋が渡される。必ず
それを肩に掛けて入らなければならないのである。仁王門を入ると急な石段が続く。
借りた杖を頼りに息を切らせて四百数十段を登った。そこには我国最古のものと言わ
れる舞台造りの本堂が崖にへばり付いていた。大昔によくぞこんなものを建てたものだ。
期待以上の感動を胸に京の町へ下っていった。

 美山荘の玄関

 峰定寺の仁王門前にて

One Response to “摘み草料理”

  • ゆきひな says:

    今日は、楽しいお食事と、大文字鑑賞に参加させて頂き、
    ありがとうございました。
    京都生まれの京都育ちなのですが、毎年ついつい、
    ”いつでも観られるかな・・・”という気がして、
    しっかり観たことがありませんでした。
    今日は沢山の送り火が観られて、感激です。
    子供達にも、素敵なお土産を頂き、帰ってからもキャーキャー
    喜んでいました。
    楽しいひとときを、ありがとうございました。
    暑さ厳しき折、お身体ご自愛下さい。

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