福島へ
東日本大震災から半年がたった。我々京都西山RCでは、台湾の友好クラブである三重
北区扶輪社からの多額の支援金を預かった関係で、当クラブでも同額強の支援金を集め、
どのような形で被災地のお役に立てようかと、地区内外のRC関係と協議の結果、福島県
の複数のクラブのご協力により、2つの施設に車を寄贈することになった。
その1台目が納車されることになったので、三重北区扶輪社から会長以下3名の方と共に
当クラブから6名がいわき市に赴いた。東京上野から常磐線の特急で2時間強はかなり
遠い所と感じた。
いわき市に着いて先ず感じたのは、報道で見ていたような津波の爪あとが見られないこと
だった。たしか津波が町を襲い、1階部分は破壊されていた画像を見たはずだが、建物が
流された形跡がない。もう少し北の方よりも幾分津波の被害は少なかったのか。
しかしよく見ると、海岸に近い道路は凸凹が多かったり、舗装が剥れたりしており、空き地
には、瓦礫がうず高く積まれていた。工場の塀もかなり凸凹しているなどやはり各所に爪あ
とが見受けられた。
我々の支援は、小名浜港にある「アクアマリンふくしま」という水族館の車が、すべて流され、
餌を運ぶのに苦労をされていたということで、当地のいわき桜RCを通じて軽のライトバンを
贈ることである。
快晴で例年になく暑い中、3クラブ会員が参列して入口近くの広場でいわき桜RC会長の進
行役のもと贈呈式が行われ、当クラブ東日本大震災支援委員長から館長に目録及び車の
キーが渡された。
地元の新聞社なども駆けつけて来たので、多分翌日には記事となったのであろう。
その後、参列者は副館長の案内で館内を見学、すっかり元通りになった広い館内の珍しい
海洋生物を見て回った。シーラカンスの世界的に有名な研究者である副館長から、その生
態や地球環境への取組み方なども聞かせて頂いた。
最後にいわき桜RCの例会場で、今回何かとお世話になった当地のロータリー財団委員長
にも起こし頂き、臨時の例会が開催され我々も出席した。
昼食を頂きながら和やかな雰囲気の中、お互いの紹介や情報交換もすることが出来た。
今後も3クラブ末永く友好を続けていくことを約束し、福島を後にした。