社員ブログ

続・大人の流儀

入院中に読んだ本の二冊目。
伊集院静著である。前作と同様に最近の若者に対する大人としての忠告的な内容が続く
が、続編は昨年の大震災後に書かれており、若者だけでなく世の政治家・官僚・学者の
無責任行動力の無さにも及んでいる。
自ら言っている通りの呑んだくれ、ギャンブル好きの作家ではあるが、世の中の道理や
礼儀義務など危機に際してとらなければいけないポイントはしっかり捉えているのは
流石である。
特に終盤に掻かれている仙台の自宅で遭遇した震災の記録的な日記は、被災した人で
ないと分からないような、東北人の粘り強さ、我慢強さ、隣人への思いやりや、危機に
遭って初めて知った夫人の防災の備えの有り難さなど気持ちの彩まで表現されている。
それにしても、被災地から遠く離れているとは言え、いつ何時襲ってきてもおかしくない
関西にあって、何の防備もしていない自分が、如何にまずいことであるかを思い知らされ
た。

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