社員ブログ

尾瀬の環境

東京から日帰りで行ける尾瀬には観光バスで大勢の人が押し寄せる。シーズンにはメインの木道は数珠繋ぎの状態と聞く。当然の事ながら自然破壊が心配される。そこで数々の環境保護対策が講じられている。

先ず、ゴミの持ち帰りである。持って行ったもの、使ったものはすべて持ち帰ることが義務付けされている。
ターミナルで買ったペットボトルもである。麓のターミナルから既にゴミ箱は一切見当たらない。
山小屋には、洗面所、風呂があるが、石鹸、シャンプー、歯磨きは使用出来ない。食事の食べ残しも出来るだけしない心掛けも必要だ。
また登山口には、植物の生態系を守るため靴の汚れを落として入山する。

山は元々動物のものである。いたる所でホトトギス、カッコー、ウグイスなどの声を聞く。月の輪熊も生息している。今までに見かけられた場所を通る木道の前後 には鐘がぶら提げられてあり、熊に合図をして通過する。
川辺や好物の水芭蕉の実の密生地では風に乗って獣の臭いが漂ってくる。沼地には足跡もあり、木道にも糞がしてある。結構身近にいるようだ。

 尾瀬の大部分は東電の所有地だ。そのため環境整備にはかなりの予算を費やしていると思う。只見川の源流であり、水力発電の水源でもある。東電尾瀬橋、ヨッピ吊り橋や木道の殆ども勿論東電が建設、整備している。湿原に作られた木道は、年月と共に痛み、沈下して行く。毎年少しずつ取り替えられて居り、原発事故を起こした昨年もされているのである。東電小屋では太陽光発電もして照明などに使っていた。

 山では入山者の食料など、毎日多くの物資が消費される。その輸送はヘリコプターも使うが、殆どはボッカと呼ばれる人力に頼っている。自分の体重より遥かに重い荷物を担いで運んでいる姿には頭が下る。山で物価が高いのは仕方がない。
食べたものは当然体外に出される。自然を守るため、男性と言えども草むらでという訳にはいかない。山小屋の傍には立派な公衆トイレが設置されている。水洗で洋式ウオッシュレットもある。浄化槽で処理されているが、残った汚物は薬剤で固形化されヘリコプターで運ばれていく。当然莫大な費用が発生する。 そのため入口に 100円の利用料を入れるボックスがある。みんな真面目に入れていた。
以上のような、数々の対策により美しい自然が保たれているのが、行って見てよく分かった。我々もこの美しい自然を後世に残すよう、尾瀬だけでなくあらゆる所で心掛けなければならないと改めて思った。

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