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アマチュア野球審判員 ライセンス制度

私もアマチュア審判として活動をはじめ、早いもので13年目となりました。明日から第97回全国高等学校野球選手権大会 京都大会が開幕します。幸せながら、まだ高校野球に携われることに感謝し、一球一球を大切に、ジャッジできるよう準備を整えたいと思います。高校球児も開幕ですが、我々審判委員も夏が開幕します。

2015-06-26 12.36.51

 さて、今年からスタートするアマチュア野球審判員のライセンス制度について簡単にご紹介できればと思います。

 アマチュア野球の審判員の取り巻く環境は、「高齢化」や「人材確保が困難(なり手がいない)」という問題に直面しています。審判員の総数は約46,000人、平均年齢約50歳(参考値)となっています。各団体が個々に対応していくことは限界があるという声が高まっています。

 さらに、国際大会や全国大会には、全国の審判員の中から技術と熱意を持った審判員が選抜される制度をつくるべきであるとの意見もできています。そこで、アマチュア規則委員会は審判制度改革の一策としてライセンス制度を策定しました。

 ライセンス制度の名称としては、「アマチュア野球規則委員会による公認審判員の資格制度」である。目的は「アマチュア野球審判員の技術の向上および人材の確保」です。ライセンスを取得した審判員は、その審判員が所属する野球団体と異なる野球団体の大会に、出場することができます。

 ライセンスの種別としては、国際審判員・1級審判員・2級審判員・3級審判員からなります。「国際大会」には国際審判員、「全国大会」には国際審判員・1級審判員(55歳以下)、「地区大会」には国際審判員・1級審判員(60歳以下)・2級審判員(60歳以下)、「都道府県大会」には国際審判員・1級審判員・2級審判員・3級審判員が出場できます。レベルが高い試合には審判員も機敏な動きが求められること、また、世代交代を促すことなどから、全国大会および地区大会に年齢制限が設定されています。ここでいう各大会について、高校野球で例えるなら、全国大会=選抜や夏の甲子園、地区大会=近畿大会、都道府県大会=夏の甲子園京都予選などです。

 ちなみに、2級から1級に昇級しようとすると、2級取得後から3か年度経過し、認定講習(筆記テスト、実技テストを想定)において所定の成績を収めた方が昇級できる制度となります。

 平成26年6月に現役の各審判員にライセンスが付与され、平成27年1月1日よりライセンス制度が開始されます。私は、全国大会(甲子園ではないのですが)と地区大会(近畿大会)に出場したことがあるので、1級のライセンスが付与されました。

 日本の野球は140年あまりの長い歴史があるスポーツでありながら、他のスポーツでは当たり前である審判員の資格(ライセンス)がなかった(軟式を除く)。この制度により、目標が明確になり、「もっと上を目指そう」といった各人の審判技術向上につながります。

 長くなりましたが、いままで私は資格を持たずに審判員として活動してきました。持たなたかったというより、なかったのです。このことをお話すると驚かれる方がほとんどです。野球の規則が年々変化するなか、審判という組織そして野球組織自体も変化してきました。2020年の東京オリンピックで野球復活をめざし、野球各団体が一丸となる必要があります。それは、審判も同じです。同じ野球というスポーツ。もう一度、オリンピックという世界舞台で行われることを期待します。

 

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