むずキュンに闇はあったか。 コンビニ人間と逃げ恥の違いを考える※ネタバレ含
先日たまたま図書館で「コンビニ人間」を見つけ、この度読了したので1人ぼやきにはいります。
※ここから凄まじくネタバレが含まれます※
読み終わって1番に思ったのは逃げ恥も一歩違うとこれだなということです。でも同居の先にむずキュンはありません。
女性は36歳、独身、恋愛経験なし、コンビニアルバイト。
自分に合った場所で働くためにはマッチングと言われますが、彼女の場合はそのマッチングがコンビニアルバイトだけ。コンビニだけが彼女の唯一の生きる術です。
なのでもちろん彼女の周りは
・結婚しないのか
・彼氏を作らないのか
・アルバイトのままやっていくつもりか
・どうすればなおるのか(普通になれるのか)
あれやこれやと優しさのつもりでいろんなことを問いかけられます。
でも彼女はコンビニ以外では「普通」に働けないし「普通」の感性を持ってないので恋愛や結婚など無理。
そんな時にある男性と出会います。
その男性は彼女以上に「普通」にできない人物でした。
女性は外野を安心させたかった。
男性は外野を静かにさせ自分は引きこもりたかった。
お互いの条件を満たして「普通」を手に入れるため2人は同居を始めます。(正しくは女性が男性を飼う)
男性は1日のほとんどを女性の家の湯船の中で過ごし、女性はコンビニバイトを終えてから家で餌付けとして風呂桶にご飯を入れて男性に渡します。
(そういえばドラマ版逃げ恥最終回では女性が湯船で作業をしたり拗ねて立てこもる場面がありましたね。)
同居を始めてしばらくすると男性は女性にもっと稼げる職に就くように要求し始めます。彼女の唯一の居場所であるコンビニを取り上げようとします。
(そういえば逃げ恥では男性が女性に婚姻を申し込むことで女性への労働対価(賃金)をなくそうとする場面がありましたね。)
同じような境遇と展開があるのですが、醸している雰囲気は全く違います。
コンビニ人間は事象を淡々と語られることで、とにかく状況の異様さが際立ちます。世間の闇を見せられ、やるせない気持ちになりますが、逃げ恥は展開の異様さがむずキュンによって見事にかき消され、誰もが応援するラブコメになりました。つまり2人の存在が世間に受け入れられました。受け入れられたというか世間の普通の軸がずれたのかもしれません。恐るべしむずキュン。
逃げ恥も描き方が違ったら闇だらけだったのでしょうかね。
両作品の内容をご存知の方がいたら語り合いたいなと思いつつ今晩もせっせとココアをつくるのでした。
ココア~。自分は最近マシュマロを入れて飲んだりしています。
ほっこりしていいですよね。
まさか『逃げ恥』と『コンビニ人間』の比較研究(!)が当ブログで見られるとは、感激いたしました!
逃げ恥をあまり見ていなかったのが悔やまれます…。
とはいえ、比較点はなるほど!と思わされるところが多く、刺激的でした。
コンビニ人間の女性について読んでて感じたのは、この良くも悪くも生真面目、ということの異質さが彼女のラストシーンにつながっているのだと思うと、得体のしれない感情に襲われました。
やるせない。しかし、彼女は満足そうしているというギャップが、この作品の描写力の強さだと感じます・・・。
・・・長くなりそうなので切ります。
ありがとうございました!
西山君の先日の本の紹介、ココアだ~ってなりました。
大学時代の友人もその本が良かったって以前言っていて、、、良い本なのだなと思いました。(私は未読)
マシュマロ。。。おしゃれな夜をお過ごしですね~私は最近粉の自己流ブレンドを始めました笑
本の話ですが、私もあのラストはどこまで振り切るのかと思って読んでいました。
(個人的には邪魔をする男性を抹殺するところまでいくかなと思いましたが(笑)。)
逃げ恥は何回見ても楽しめる話なので、機会があればぜひ!